車輪の国、向日葵の少女(悠久の少年少女)PSP版をクリアした

前回記事から引き続き下痢をしている。なんだかダルくて熱っぽい。今日も16時間くらい寝てしまった。

 

こんな状況だが、5月に始めてしばらく放置していた車輪の国、向日葵の少女のエンディングをやっと見ることができた。PSP版なので悠久の少年少女までやった。

正直、悠久の〜の方が泣ける。けど、本編がないと泣けないのでよく出来ている。

以下ネタバレ含む感想。

 

 

まずこのゲーム、入り方がかなりキツイ。主人公がプレイヤーを認識しているメタ発言が多く、ああそういうやつと割り切るまで慣れない。

しかし、そう思った時点で術中にハマっている。まさかそんな作りになってるなんて思わないから、ネタバラシされた時は普通に驚いてしまった。

一章、二章あたりまではほんとにイライラすることばかりで、この時メインに出てくるヒロインたち。さちと灯花は何かと理由をつけうだうだし続けている。

彼女たちには義務が課せられており、さちは1日が12時間しかない。灯花は大人になれないという義務。

この義務を課せられるという世界観、主人公はそれを律する高等執行人を目指しているという設定に惹かれてゲームをしていたのだが、ちょっと期待してたのと違ったな。このメーカーのゲーム性が分かってたら飲み込めたのかもしんないけど、こんなガチのヒューマンドラマだと思ってなかったからもっと義務を盾にエロ路線に寄せていくだけだと思っていた。いや、ストーリーを求めてやってはいたんだけど、義務を負った少女たちの言動が自分に刺さりすぎて辛かったのだ。

さちは絵の才能があるが、幼少の頃叩かれて以来燻っていた。いざ描け、描く必要があるという場面になっても理由をつけて出来ない出来ないと言い続けた。体調が悪いとか気分じゃないとか。才能があっても普通の女の子だという演出なのかもしれんが、もうこの時点でなんでゲームなのにこんな思いをしなゃなんねーんだって僕の気持ちは萎えていた。

ゲームに逃げてんのになんでゲームで説教されなきゃいけねえんだ〜〜〜!?ってなって、さちクリア後3カ月以上放置してしまった。

このさちという女、絵の話以外でもとにかくイライラさせてくれる。洞窟探検に行くと言って主人公に無茶をさせたり。生死の際を彷徨ったのにそのあと一緒に風呂に入ってそういう雰囲気にされた時は本気で腹立った。さちが全然好みの女ではなかったからだと思う。

だからまなと離れ離れになった時もまあお前が悪いよという感情しかなかった。そのあと出てきてもヘラヘラしやがって、としか思えないくらいには評価低いです。

灯花。大人になれない義務と言いながら、親から強制されることは最低限のもの。しかし何かを判断する場面になると「どうしよう」しか言えなくなる女。

見てて腹立つ。この女の問題は、この女だけでなく親の方にあって……という話なのだが、親は親になるには弱すぎたのだと納得できたがただ灯花という女にフォーカスが合うととにかく腹が立つ。これもなんでゲームなのに現実の追体験しなきゃなんねーんだってイラだち。

感情移入しすぎだろ。

 

最後、夏咲編。主人公の過去も明かされ、夏咲の性格が変わった理由も判明する。

主人公と過ごすうち段々明るくなっていく夏咲。だがそう簡単には解決せず……。

法月に散々怒鳴られ、精神的にギリギリになってからが彼女の強いところで素敵でした。

主人公の正体を知り、異性どころか同性も遠ざけてきた彼女が主人公と抱き合って、泣いて、気の済むまで触れ合って、やっと自分を取り返せたのだと思った。素直で真っ直ぐ生きることが悪いのか。悪いわけない。

健ちゃんが、大好きですから!の笑顔のスチルでうるっときましたね。

彼女の本来の姿を取り戻せたのだと。どれだけ辛い過去があっても、主人公がそばにいれば彼女はとても強く、ただ主人公が足りなかっただけなのだと感じました。

そこからの展開は激アツで、夏咲はやっぱりメインヒロインやったんや……!主人公が幸せにしたらなあかんのやと思わせてくれる展開でした。

放置していたゲームとは思えないほど引き込まれ、朝方まで手を離さないくらい夢中で読んでました。

最後、いくら主人公が完璧超人でも死んじゃうよと思って読んでたんですが、めちゃくちゃ手汗かいてて。

ハッピーエンドしか許さないからな…!て思いながら。

それも裏切られず、綺麗に終わってよかった。

最後法月が引いた意味も、悠久の〜を読むと分かるし涙涙なんですねえ。

本編だけやった時はん〜まあまあかな、よかったなくらいの感想だったのですが。

以下、悠久の〜をやった直後ツイッターで発狂してた時のスクショ。

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ちょっと自分でも想像以上に泣いてしまいまして。だってそんな辛いことある?てくらい辛い話でした。

幸せな描写から目を背けたくなるなんて始めてでした。そのくらい救いがなかった。

だから、何十年か越しに法月を超えていってくれる息子を見て彼の中でまた何か気持ちに変化があったなら、それはとても嬉しいことだなと思います。けど最終的な感想は最後のスクショに詰まってます。

法月先生、幸せになってくれ〜〜〜!!

親夫婦(将臣、みぃな)、息子夫婦(健、夏咲)で幸せに暮らしてほしい。絶対女は女で波長が合うから、2人でぼ〜っとし始めてしまって残った男2人で困ったように笑ってほしい……。こんな完結してる話なのにその後を望んでしまう話も珍しいですよ。

世界を変えることはできなかったけど自分が変わって、自分を変えてくれた息子と暮らしてくれよ〜〜〜。

このゲーム、真のメインヒロインはお姉ちゃんでもなく法月先生だと思う。先生とエンディング迎えるなんてぞっとするけど先生とも幸せになりてぇ〜〜〜!切に。切に。

先生のこれからの幸せを願っています。