仕事を辞めようと足掻いている話

22日、急に体が動かなくなり、やっとの思いで布団から出ても仕事の用意をすると思うだけで涙が溢れ、蹲って動けなくなった。

以前から寝る前に涙が出、2時間ほど経ってしまう。明日が来るのが怖く、寝られてもこの時期に暑さで起きたり、2時間ごとくらいに目が覚めてもう朝なのかと確認するような感じ。

寝る前に泣くと頭痛がひどく、起きてもその頭痛は引いてない。

その頭のまま出勤し、席に着くもすることは何もない。たまに急な仕事が入り、それで午前中がつぶれたりするとすごく気が楽で、でもその時目に入ったものは言葉としてはわかるけど、理解は出来てないような状態。ただ情報として脳がスルーしているような感じ。書類に字を書いててもちゃんと日本語かけてるかな?こんな字で良かったんだっけ?と確認することがすごく増えた。

目に入ったものをちゃんと認識出来てない不安と、免許取ったけどほとんど運転してない不安もあり、運転するのがすごく怖かったり。それで先輩に運転させたりして。

そんな状態でも、休みの日に出かける気力がある日は買い物に行ったりしてこれを励みに頑張ろうと思って出勤していた。

実は19日も頭痛がひどく、動くと吐きそうだったので休んでいた。無性に中村悠一の声が聴きたくなり、狐僕SS見て出かけて、明日はDrの来る日だから出勤して、あれとこれとと考えていた。僕が担当なのでやらなきゃいけない、と義務感?責任感?からだけで動いていた。

仕事はほとんどなく、そのやらなきゃいけないことはすごく一生懸命探して、時間が解決してくれることでもないので、その案件のためだけに出勤しているような状態だった。

火曜も特にこれといって無く過ごし、祝日は休めることがすごく幸せで安心した。

水曜は森田成一の声が聴きたくなったのでRewriteを見ていた。ストーリーがどうとかより、演技が気になるなあと思っていた。面白いとか面白くないとかは感じなかった。

木曜、Rewriteは見終わってなくて、気になりつつも出勤しなきゃと思った。

けど、行かなきゃという気持ちに体と心が全力で拒否した。

いつもの仮病だ、こんなことでサボっちゃダメだ、と言い聞かせても辛い気持ちは無視できず、職場には嘘を吐いて休んだ。

サボってしまった罪悪感と、でもそれ以上の辛さ、そして体が訴える不調(吐き気、下痢、胃痛、腸の痛み、頭痛)を無視したくて、アニメの続きを見た。

吐きそうだったのでほとんど食べず、弁当のために作ったそぼろはほとんど手を付けられずそのまま捨てた。

前日夜から食べていた鍋も手をつけられず、カビたので捨てた。

10月から暴飲暴食を繰り返していた自分からは考えられないほどの食欲の無さだった。

暴飲暴食といっても最初は買ってきたお菓子を何日かで分けて食べていたのが、一日ファミリーサイズを1袋一人で食べるようになり、直近では吐いてもいいから食べてないと落ち着かないというような有様だった。

食べても胃痛がし、食べなくても気分が悪く最悪の気分だった。

仕事を辞めるという選択肢は自分の中にはなかった。

「辞めたい」とは常々思っていたが、一人暮らしを続けるためには辞められない。辞めても未来がない。どうしようもないと思っていた。ここで続けられないのは自分が悪い。職場に合わせられない自分が悪い。もっと努力をすればいい。けど、どう努力すればいい?

ずっと考えていた。

思えば、4月入職して初日からこれが君の担当ね、と渡された。特に引き継ぎもなく、なにかやる必要がある際にのみ先輩に声をかけて教えてもらった。

常に暗闇にいるような気分だった。

同じ部署の他の先輩は皆忙しそうにしており、休憩時間もなく働いていた。

最初は僕に出来ることもないし、そういうものなのだと思っていた。

段々、何故僕はここにいるのか。何のためにここにいるのか、分からなくなってきた。ずっと仕事はなかった。

専門職としての知識をつけるようなことも出来ず、授業で習ったことのみで話をする不安、フォローを求められない状況が苦痛だった。

これでいいのか、いいわけないとは、多分5月には思っていた。けど、どうしたらいいのかもわからなかった。

やりたいこともなく、仕事は教えてもらえるのだと思っていた。

自慢じゃないが、教えられたら大体のことは出来たと思う。

それだけに、何も与えられない状況がかなりストレスだった。

でも、何がしたいわけでもないし、仕事がきても出来る自信がなくて、自分から言いだすことは出来なかった。

8月、仕事をくださいと訴えた。直後は何件か振ってもらえたが、継続の仕事ではないしすぐ収束した。

また、何もなくなった。

けど、12月までは絶対に続けるという気持ちがあった。個人的なイベントがあり、それだけが楽しみで4月から働き続けていた。12月が目標だった。

漠然とした不安と恐怖感を見ないふりをして、年度末を迎えた。

相変わらず継続的な仕事は無かったが、意地だけで出勤していた。

年末年始の休みを終え、新年出勤すると、目標もなくなっていることに気付いた。

1月から、虚無感が伴うようになった。

今まで以上になんのためにいるのだろう、と感じるようになった。このまま1年終えても、何にも出来ないままであることへの恐怖感は無視できなくなっていた。

それでも出勤していたのは意地と、やめたら未来が無いという歪んだ認識と、認知症でも僕のことを覚え、笑顔を向けてくれる患者さんの存在があった。

看護師には話せないけど僕には話してくれる患者さんがいた。僕を求めてくれると思った。この距離感はいけない、個人にこんな入れ込むのはいけないと思いながらも、間違いなく拠り所にしていた。

患者さんと自分史やアルバム、広報誌を作った。僕の独断で。看護師さんたちにはいい迷惑だったのではないかと思う。作るということは伝えたが、その保管方法や配布方法は病棟に全部押し付けてしまった。本当に申し訳ない。今、それも全部ほったらかしにしている。ごめんなさいと謝りたいが、もう顔を出す気にはなれない。

これも良い作用ばかりではなかった。本人の希望が無いのに作ったことで不安定にさせてしまった。

それも踏まえてどうするのがいいのか考えてもどうにもならなかった。無責任にその人の問題もあると思ったりしていた。

けど、どう患者さんと接するのがいいかとかの指導もなかった。

もう個人の裁量に任されていたから。

確固たる基準もないのに個人の裁量と言われても困ってしまったが、今までがそうだったからといわれてしまえば深く追及も出来なかった。

個人で動いても、部署の中でかなり知識に偏りがあり、僕なんかが対応した方はペラペラの知識で、間違いばかりで、後から電話がかかってきたりして、そこで全然違うと発覚したりして、でも分からないから対応への自信も日に日になくなっていった。

元々就職前からこの仕事への自信はなかった。けど、資格は取れてしまったし、周囲の目もあるし、逃げ出すことはできなかった。

仕事をしていく中で、自信をつけようと思っていた。

今思えば、こんな気持ちを伝えてなかったのが悪かったのかもしれない。

どうにも本心を人に話すことができず、流されるまま生きている僕が悪かったんだろう。

この1年で人に頼ることを覚えた。もっと相談していいんだと思うようになった。

それだけが学びだったかもしれない。

秋ごろからちょくちょく明日が来るのが嫌で泣いてしまうようになった。これは学生時代からあったのだが、入職してからは月に1度くらいだった。毎日がしんどく、出勤する意味を考え、毎日8時間拘束されるログインボーナスだと思うようにして心をごまかしていた。

2月中旬には毎日そんな状態だった。最初に書いたように、視界に物は入るけど理解できてるかわからなくなり、集中力も無くなり、仕事中でも関係なく涙が出るようになった。

周りに迷惑をかけないように、バレないようには気をつかっていた。

それでもなんとかなるくらい、仕事はなかった。

けどだましだましなんとか出勤していた。もう給料をもらうのも苦痛だった。もらっていいほどの仕事はしてなかった。

最初こそ仕事せず給料もらってラッキー、くらいだったが、ボーナスの額を見て胃が痛くなったのを覚えている。同時に吐きそうだった。

毎日をどうすごすか考えるようになった。もう転職とかを考える段階では無くなっていた。考えられなくなっていた。こんな知識もない人間が余所でやっていけるわけない。そして、そんな状態で辞めるともっと未来が無い。ここでちょっとずつ経験値を積むしかないのだと思っていた。

毎日用意していた弁当、といってもサーモスに詰めただけのものも用意できなくなっていた。

何が食べたいと思うことも無くなり、ただ空腹を満たせれば良かった。職場では膨大な量のお菓子を貰えたので、そのお菓子も結構な量を一気に消費していた。

自分の体調を省みることも無くなっていた。どれだけ便秘が続こうと、痛みを感じても考えないようにしていた。とにかく出勤することにパワーが必要だったのだと思う。

信じてもらえないかもしれないが、21日は出勤する気満々だった。

頑張るぞ、と。同じ病棟のOTさんに迷惑はかけられん、と。一般病院に胃ろうの依頼もしてるし、と。考えていた。

けど、22日起きると動けなかった。

正直、もう一人暮らしもやめたい。もう出来ない。自分のことをするのもしんどい。自分なんてどうでもいい。

今、休職扱いになってるのかも分からんが、風呂も飯も家事もせず、見た目も気にせずぼんやりして、毎日行かなくていいと思うだけですごく気が楽で、それだけで幸せ。

髪をとく、ちょっと整えることもできない。それをするだけでも自分はパワーを使ってたのかもと思う。

今まで何事からも逃げてきたので、今のこれが甘えじゃないのかと疑ってならない。けど、つらいのも事実で涙が出るのも事実。

これはおかしい、辞めていいと訴え続けてくれた友達のおかげでけついすることができました。ありがとう。

ここまで来ないと限界だと認められない自分が情けない。

突然休んで迷惑をかけてる自分が情けない。

途中で投げ出してる自分が情けない。

けど、業務改善して戻ったところで上の人たちが今以上に業務が増えてしまうのでは。自分ががまんできなくてわがまま言って、そんな負荷をかけたくない。だから辞めたい。

僕がいなくなってから、次の人は同じ目に合わせないと思ってくれたらそれでいいので、僕はこのまま辞めさせてください。